神戸新聞令和5年8月7日朝刊に掲載されたのが下記の俳句です。
直立の念力ゆるむ五月の木 児島庸晃
選者…わたなべじゅんこ…さんの選評
いったい誰のための念力なのだろう。その念力が緩んでたわんでしまったのだろうか。そういえば五月病と言う社会の病がある。それにかかってしまった木立なのだろうか。木が何かの象徴と読みより、そのものととらえる方がわかった気になれる。一つ一つ語意はとれるのに繋がってみると煙に巻かれてしまう。そこが楽しい。同じ作者に〈あじさいの花重たくて風曲がる〉こちらは素直でわかりやすい一句。